人生は一息〜腹式呼吸の大切さ〜

あるとき、仏陀は弟子に「人生の長さはどれくらいか?」と言う質問をしました。

1人目の弟子は「見つかったのか6日間ほどです」と答えました。2人目の弟子は「食事をする長さほどです」と答えました。3人目の弟子は「一息です」と答えました。3人目の弟子の答えを聞いて、仏陀は「その通り。人生は吸った息が吐き出るのを待たないほどの長さしかない。その人生の短さに気づいたものほど、人間らしい営みができるのだ」と言いました。

「生きる」を「息る」と言うほど、仏陀は呼吸を大切にしていたそうです。姿勢や食事も大切にされていましたが、最も大切にしていたのが呼吸と言うことです。呼吸の中でも腹式呼吸と呼ばれるものが、呼吸を鍛える上で重要になります。では、呼吸を鍛えることのメリットは何でしょうか。

腹式呼吸をすることで、マインドフルな状態になりやすいと言う利点があります。腹式呼吸の場合はお腹を膨らませて呼吸をするので、呼吸をより意識しやすく、呼吸に集中することができます。また、腹式呼吸をすると、セロトニンがより多く分泌されて、感情のコントロールがうまくできるようになると言う研究結果もあります。また、純粋に横隔膜を動かして呼吸を入れるため、肺や内臓の刺激にもなります。そして、より多くの酸素を取り入れることができるため、全身に酸素が行き渡るようになります。

最近では、鬼滅の刃で「水の呼吸」や「全集中の呼吸」と言うように、呼吸と言う言葉も身近に溢れていますが、なかなか自分に対して呼吸を鍛えようと思うと、難しいというのが実際のところではないでしょうか。ただ、お坊さんたちが毎日座禅をして、マインドフル瞑想をしている姿を見ると、呼吸は一生ものであると言うように感じます。ぜひ、鬼滅の刃ブームにも乗っかって、呼吸法を身に付けていませんか。

よもやよもやな世界が見えるかもしれません。