生活の中に仕事があるのか、仕事の中に生活があるのか
落合陽一さんの言葉によると、もともと日本人は仕事の中に生活があるという文化が根付いていました。実際に、〇〇道と言う考え方が根付いており、仕事を通して、自己の成長や人生を豊かにしていくという考え方が日本には古来からあるように思います。
私の世代や、私より先輩たちの世代はその考え方を体験しており、出勤日や休日であるかにかかわらず、仕事を通して成果を出そうと言う人が多かったように思います。ところが、この数年で考え方は大きくシフトしました。生活の中に仕事があるという考え方が当たり前になり、どの会社においてもきちんと勤務時間を守ることが遵守されるようになりました。この考え方自体はとても素晴らしいと思います。ただ、現実問題として日本人が仕事の中に生活があるという考え方をずっとしてきたため、中間管理職と呼ばれる30代以上の世代にそのしわ寄せが言っていると言うことをよく聞きます。実際に生産性を上げると言っても、一朝一夕で達成できることではありませんので、やはり急な変化は歪みを生むものです。
大切な事は、どちらの考え方にしても、本当に幸せな人生をおくれているのかということです。生活の中に仕事がある考え方でいて、仕事で成果もできずに失敗ばかりで私生活の方が精神的に影響受けるという状態があっては元も子もありません。重要な事は、きちんと自分に与えられた責務を全うすると言う覚悟を持ち、最善を尽くすことです。
これができなければ、人として成長は見込めません。そもそも、ビジネスと言うのに正解はありませんので、正解ばかりを求めてしまう今の風潮には私はいささか疑問を感じます。自分の頭でしっかりと考えて、より多くの人が喜ぶことを仕事で達成することが私たちのやりがいにつながるのではないでしょうか。