「楽」と「楽しい」は違う?〜感謝のフリースロー②〜

よく「楽」と「楽しい」は違うと言います。私も昔はそう思っていましたが、最近は違う考えに辿り着きました。

イチロー選手は野球に対して次のような考えを述べています。

『楽しかったのは(オリックス時代)1軍と2軍を行き来しているところまで。

達成感ややりがいは感じられたが、楽しみは感じなかった。』

野球のことは好きだったイチローさんですが、楽しくはなかったんですね。私なりの解釈ですが、実際にプロとして結果を出そうとすると、沢山の壁が立ち塞がります。自分の思うようにいかないことも山ほどあるでしょう。何でもかんでも楽しさを求めることはポジティブ思考に終始せねばならず、結局本来向き合うべきことに向き合わない無駄な時間を過ごしてしまうと思います。私はこれまで「楽しい」という感覚は大切だと思っていました。ただ、結果を求められるシビアな世界ではモチベーションという自分の中で完結するものではなく、この現実世界で行動したという事実、そして生み出した成果が重要なのです。

この世界により良い影響を与えるために淡々と粛々とやり続ける。これがプロだなと思います。大変おこがましいことを述べますが、合宿で二万本シュートを練習した桜木が流川のシュートの凄さをはじめてわかったように、イチローさんの境地も少しわかってきたように思います。新しい景色が見えたことに感謝です。