水のおかげさま
私たちは毎日、当たり前のように水を飲んでいますが、「水のおかげさま」で生きていることができています。
生命活動を維持する上で、水は食べ物以上に重要で、人間の体内の水分がわずか10%減るだけで命に関わるほどです。水が生命活動に関わることは人間だけでなく、地球上のあらゆる生物に共通しています。完全に水分が不要な生物は現時点で確認されていません。その理由は、水が細胞の主成分であり、細胞内の化学反応に欠かせないからです。また、栄養素の吸収や運搬、老廃物や毒素の排出など代謝やエネルギー生産にも水は必要不可欠で、タンパク質や酵素が機能するためにも水による立体構造の維持が重要となります。
さらに、水は私たちが普段意識しないところでも力になっています。体内で絶えず行われる化学反応や体温調節、血液循環など、目に見えないところで生命を支えているのは水の働きのおかげです。
ただ、生物界には極めて少ない水分で長期間生存可能な種も存在します。例えば、クマムシはほぼ完全に脱水した状態で数十年生存でき、水分を再び得ると生命活動が復活します。ネムリユスリカもまた乾燥状態で数年生存し、水を吸収すると再び活動を始めます。しかし、これらの生物も水分なしで生命活動を継続しているわけではなく、極限まで活動を停止させた「休眠状態」で水を待っているに過ぎません。
こうしたことを考えると、私たちが暮らす地球が豊かな生命に溢れているのも、まさに「水のおかげさま」です。日々の一杯の水に感謝を込めていただきたいと思います。