ボクシング:大地と一体化する

そんな考え方をする人もいるんだなあ、という視点で読んでいただけると嬉しいです。

本日、トレーナーの方から「大地と一体化する」という感覚を教えていただきました。これは、大地に根を張るような、あるいは自分の身体を大地にゆだねるような感覚です。

この感覚を意識することで何が起きるのかというと、まず全身の余計な力を抜くことができます。そして、「大地と一体化する」という意識を持つことで、自分がどのように立っているのかがとても気づきやすくなりました。

例えば、しっかりと止まって立っているつもりでも、実は小刻みに上下していたり、微妙に左右へ揺れていたりすることがあります。その小さな揺れを少なくしたり、あるいはピタッと止まる一点を見つけたりすることが「大地と一体化する」ことにつながっているように感じました。

トレーナーの方も「実際に体感しながら、ゆっくりと大地との一体感を掴んでいくことが大切です」とおっしゃっていましたが、実際にやってみると、これがなかなか難しいです。ただ、抽象的ではあるものの、この感覚をイメージしながらシャドーボクシングの動きをゆっくりと入れてみると、不思議なことに、ジャブを打った後のストレートが自然と半自動的に身体から出てくるような感覚になりました。アッパーの場合も、右を打てば自然と左が続き、さらに右、左と反復的に動きがつながっていくイメージが湧いてきました。フックでも同じような感覚を得ることができました。

さらに興味深かったのは、この「大地と一体化する」という感覚をもう少し広い視点で捉えてみると、大自然の中に存在する生命や物質が持っている「波動」や「振動」といったリズムに通じる感覚も覚えたことです。以前、大自然の中に存在するすべての生命や物質は波動、つまり「振動」によってできているという話を聞いたことがあります。自分が右を出したら左、左を出したら右といった一定のリズムを感じながら動くことで、自分自身が自然や大地の持つ本質的なリズムに近づいているような、そんな少しスピリチュアルな感覚も味わうことができました。

初心者の私にとって、この「大地と一体化する」という感覚は、新しく、そしてとても面白い発見となりました。まだ完全には掴めていませんが、これからもトレーニングの中で少しずつ実践を重ねながら、この感覚をより深く理解していければと思っています。

抽象的で神秘的な気づきではありますが、ボクシングの新しい楽しさを教えていただいたことに感謝しています。