好きなことをやれ??
美辞麗句のように流布されている言葉に「仕事では好きなことをやれ」があります。この言葉自体は正解でも、不正解でもないと思っています。
というのは、「好きなこと」というのが誰か頭の良い人が仕掛けた罠に囚われている可能性があるからです。
世の中には至る所に罠が仕掛けられています。ゲームは良い例で、誰かが作ったルールの中で既に決められた答えを見つけるという行為です(もちろん私もゲームは好きです)。様々な人の余暇を豊かにする価値を生み出しているのでそれ自体が悪ではありません。ただ、それだけでは仕事にはならないということです。
大切なことは仕事とは価値を生み出すことです。価値を生み出してはじめて顧客を創造することになります。よって、価値を生み出すことが先で、好きなことであるかどうかは後からついてくるべきモノです。
林修先生が好きな数学ではなく、現代文を選んだ理由は文系出身のため、いくら好きといっても理系でバリバリ数学を扱っている人には勝てない、つまり価値を提供できないと思ったからです。価値を提供することに重点を置いた決断ですね。
答えのないものに対して自分の頭を使って深く、様々な角度から思考し、試行錯誤を繰り返した末に答えを自分なりに見出すプロセスが仕事だと思っています。そこに価値が生まれるのです。私自身、「価値を与えること」に今一度意識を置いて集中と選択をしていきます。