【HSP向け】「書く」より「話す」?ジャーナリングをしてもモヤモヤする人にボイスメモをおすすめする理由
こんにちは。前回は、環境の変化で脳がパンクしそうなHSPの方に向けて、「音声でのアウトプット」が効果的だというお話をしました。
今回はその続編として、なぜ数あるアウトプット方法の中でも「シンプルなボイスメモ」がHSPにとって最適なのか、もう少し深掘りしてお話ししたいと思います。
「文字が見える」音声入力はワーキングメモリを奪う
前回もお伝えしましたが、音声を記録する際に最も重要なのは「心理的安全性を担保しながら、好きなことをしゃべれる環境」を作ることです。
最近は、話した言葉がリアルタイムで文字起こしされる便利なアプリがたくさんありますよね。しかし、HSPの方にはあえて「録音後にしか文字起こしされない(またはただ録音するだけの)ボイスメモ」をおすすめします。
なぜなら、目の前で自分の言葉が文字になっていくのを見ると、「あ、ここはうまく変換されなかったな」「今の言い回しはおかしかったかな?」と、無意識のうちに思考が文字のほうへ引っ張られてしまうからです。
これでは、ただでさえ消耗しやすいHSPの「ワーキングメモリ」が、文字の確認作業に持っていかれてしまいます。喋り終わるまで文字が見えないボイスメモだからこそ、誰の目も、誤字脱字も気にせず、心置きなく言葉を吐き出すことができるのです。
ジャーナリング(書くこと)とHSPの「スピードのズレ」
アウトプットの代表的な方法として、「ジャーナリング(頭に浮かんだことをひたすら紙に書き出すこと)」があります。私自身もこれまで大切にしてきましたし、思考の整理にとても有効な手段です。
しかし、HSPの方がジャーナリングをしようとすると、こんな壁にぶつかることはありませんか?
• 感情が少し揺れ動くと、思考がどんどん別の方向へ飛んでいってしまう
• 頭の中のスピードに対して、手が文字を書くスピードが追いつかない
• 結果的に集中して書けず、もやもやしたまま終わってしまう
HSPは感受性が高く、瞬時にさまざまな情報を処理しています。そのため、手で「書く」スピードでは、次々と湧き上がる感情や思考のスピードに追いつけず、ズレが生じてしまうのです。これがストレスとなり、アウトプット自体が嫌になってしまっては本末転倒です。
「脳の処理スピード」と「喋るスピード」はシンクロする
その点、「喋る」という行為は、HSPの脳が情報を感じ取り、処理するスピードと非常にうまくマッチしているように感じます。
思考のスピードに合わせて声に出すことで、話が極端に飛躍することなく、自然な流れで感情を外に出していくことができます。「書く」ことでもどかしさを感じていた方は、この「スピードが一致する感覚」をぜひ味わってみてほしいです。
「書く」と「話す」の賢い使い分け
もちろん、「書くこと」自体を否定しているわけではありません。大切なのは、自分の状態や目的に合わせて使い分けることです。
• 本当に覚えたいこと、自分にとって重要な決断や気付き = 「書く(ジャーナリング)」
• それ以外の日々の感情、もやもや、思考の垂れ流し = 「話す(ボイスメモ)」
このように、ワーキングメモリを消費しないボイスメモを日常のメインのアウトプットツールにしつつ、ここぞという時に書くというバランスを取るのがおすすめです。
文明のストレスは、文明の利器で解消する
現代社会は、昔に比べて圧倒的に刺激に満ちています。スマートフォンの通知音、街の眩しいLEDライト、SNSの膨大な情報。これらはすべて、HSPにとってワーキングメモリをガリガリと削る強い刺激です。
そんな「生きづらさを感じてしまう時代」だからこそ、自分を守るための工夫が必要です。
現代の強い刺激(文明の発展)によってしんどくなっているのなら、それを解消するためにもスマートフォンのボイスメモという「文明の利器」を大いに活用してみましょう。
頭の中がごちゃごちゃして苦しい時は、無理にノートに向かわなくて大丈夫です。まずは一人になれる空間で、スマートフォンに向かって今の気持ちをぽつぽつと呟いてみることをおすすめします。