ボクシング: 5月5日 井上尚弥選手v.s.ラモン・カルデナス選手
ラスベガスのT-モバイル・アリーナが熱狂に包まれました。日本時間5月5日、井上尚弥選手とラモン・カルデナス選手が繰り広げた一戦は、シンコ・デ・マヨ最終日に相応しい感動的な戦いとなりました。
ボクシングファンにとって特別な週末、タイムズスクエアのライアン・ガルシア対ロランド・ロメロ戦やサウジアラビアのサウル“カネロ”アルバレス対ウィリアム・スカル戦もあった中で、間違いなく最も胸を熱くさせられた試合でした。
序盤、第1ラウンドで井上選手は見事なジャブを使い、カルデナス選手に攻め入る隙を与えませんでした。しかし第2ラウンド、カルデナス選手が放った強烈な左フックが井上選手をキャンバスに沈め、一瞬会場が静まり返りました。ですが、井上選手の冷静さはここからが本領発揮でした。ダメージを受けながらもすぐさま立て直し、第3ラウンドから再び主導権を握っていく姿に胸を打たれました。
カルデナス選手もまた、左フックを軸に強烈な攻撃で井上選手を押し返しました。絶え間ないプレッシャーをかけ続け、その姿勢が試合を一層面白くしました。しかしラウンドが進むにつれ、井上選手のボディショットが確実に効き始め、第7ラウンドには井上選手の猛攻でカルデナス選手が倒れました。続く第8ラウンド開始直後、井上選手の連打によりレフェリーが試合を止め、井上選手のTKO勝ちとなりました。
逆境を跳ね返し勝利を掴んだ井上選手の精神力、最後まで力強く戦ったカルデナス選手の執念、両者のボクシングに対する情熱と愛がぶつかり合い、生涯忘れられない感動を生んだ試合でした。
井上選手は32歳です。四階級制覇を達成しながらも、常にリスクを恐れず挑戦を続け、ファンに夢を届けています。その姿はまさに希望そのものです。一方カルデナス選手も、世界的強豪を相手に実力を示し、次への道を切り開きました。
この素晴らしい試合を届けてくださった両選手、そしてすべての関係者の皆様に心からの感謝をお伝えさせてください。誠にありがとうございました。お陰様で、明日への力となりました。本当にありがとうございました。
【選手プロフィール&戦績】
<井上尚弥選手>
■生年月日:1993年4月10日(32歳)
■出身地:神奈川県座間市
■身長・リーチ:165cm・171cm
■スタイル:右・ファイター型
■タイトル:WBC・WBA・IBF・WBO世界スーパーバンタム級統一王者
■戦績:30戦30勝(27KO)無敗
<ラモン・カルデナス選手>
■生年月日:1995年11月7日(29歳)
■出身地:米国テキサス州サンアントニオ
■身長・リーチ:168cm・168cm
■スタイル:右・ファイター型
■タイトル歴:WBAインターコンチネンタル王者など
■戦績:28戦26勝(14KO)2敗
再び、この素晴らしい試合に感謝いたします。